「ファクタリングって取り立てが怖いんじゃないか?」「違法な業者じゃないか?」と、不安に思う方もいるかもしれません。
事業資金が足りなくて資金調達を考えても、「本当に大丈夫かな?」という気持ちが残っていると、なかなか一歩を踏み出せませんよね。
結論から言うと、ファクタリング自体は違法なものではなく、法律に則って運営されている正規のサービスです。
ただ、そうしたまともな会社がある一方で、違法ぎりぎりのやり方をする悪質な業者も一部存在するのが現状です。
そこでこの記事では、悪質な業者の実態やよくあるトラブル例を紹介しつつ、安心して使えるファクタリング会社の見分け方も解説します。
また、ファクタリング以外の資金調達方法についても触れているので、資金繰りに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ファクタリングの取り立て問題や手数料はやばい?違法ヤミ金悪徳業者の実態
ファクタリングは金銭の貸し借りではなく、売掛債権を譲渡することによる資金調達サービスです。貸金の契約ではないので、貸金業法を守る必要はありません。
そのため、取り立て方法は制限されず、中には悪質な取り立てを行う業者が存在します。
悪質業者は次のような厳しい取り立てを行うケースがあり、注意が必要です。
- 深夜や早朝に電話をかけてくる
- 何度もしつこく電話をかけてくる
- 職場に押しかけてくる
- 家族や親族に嫌がらせをしてくる
- 精神的に追い詰める
貸金業法では深夜や早朝の架電が禁止されていますが、ファクタリング業者はこの法律の適用外です。そのため、悪質な業者の場合、時間帯を問わず電話をかけてくるケースがあります。
さらに悪質な業者になると、1日に数十回もの電話を繰り返すなど、執拗な連絡をしてくることも。利用者本人だけでなく、自宅の固定電話や勤務先にも連絡してくるため、精神的なストレスは避けられません。
中には、電話だけでなく職場に押しかけてきて騒ぎ立てたり、建物内で大声を出して近隣に迷惑をかけたりする例も報告されています。家族や親族に連絡を取り、支払いを迫るといった手口もあり、利用者を精神的に追い込むのが、悪質業者の常套手段です。
そもそもファクタリングとは?給与ファクタリングは危険
そもそも、ファクタリングとは、事業者が保有する売掛債権を売却し現金化する資金調達方法です。そのため、入金予定日より前に現金を手に入れられます。
ちなみに、売掛債権とは、品物の販売やサービスの提供をした事業者が、取引先や顧客から代金の支払いを受ける権利のことです。
前述したとおり、ファクタリング会社の中には悪質な業者もいるので、誤った業者を選択しないためにファクタリングの知識を正しく理解しておきましょう。
ここでは、ファクタリングについて詳しく解説します。
- ファクタリング会社は違法業者ではない
- ファクタリングの取り立てで違法になる例
- ファクタリングと債権譲渡の違い
- 給与ファクタリングに注意
ファクタリング会社は違法業者ではない
ファクタリング会社は、違法業者ではありません。なぜなら、ファクタリングで行われる売掛債権の譲渡は法律で認められている行為だからです。
民法第466条(債権の譲渡性)
債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
また、国への登録が必要な貸金業者と違って、ファクタリング会社に登録や免許などは必要ありません。
ファクタリングの取り立てで違法になる例
貸金業法では取り立てに関する制限を設けていますが、前述したとおり、ファクタリング会社には貸金業法が適用されません。
したがって、基本的には自由な方法で取り立てても問題がないのです。とはいえ、どのような取り立て方法も許されるわけではありません。
次のような取り立て方法は、貸金業法が適用されなくても違法です。
- 暴力をふるったり脅迫をしたりする(脅迫罪や強要罪、恐喝罪)
- 周囲に聞こえるように「金返せ」「泥棒」などと騒ぎ立てる(名誉棄損罪)
- 勝手に敷地内に侵入する(建造物侵入罪)
- 自宅に押しかけたり、帰るように伝えても居座ったりする(不退去罪)
- 勝手に商品を引き揚げる(窃盗罪)
ファクタリング会社からこのような取り立てを受けた場合は、警察や弁護士に相談しましょう。
ファクタリングと債権譲渡の違い
ファクタリングは売掛債権を譲渡するので、債権譲渡と同じだと思う人もいるかもしれません。しかし、目的や代金の受け取り、手続き方法などにより、さまざまな違いがあります。
それぞれの違いは次のとおりです。
ファクタリング | 債権譲渡 | |
目的 | 支払い期日が到来する前の売掛金を、専門の会社に売却して早期に資金化すること。 | 支払い期日を過ぎても回収の見込みが立たない債権(不良債権)を整理・処分すること。 |
代金の受け取り | 利用者は、売掛金の額面から所定の手数料が差し引かれた金額を、資金として受け取る。 | 契約を結んだ段階では、最終的な受取額がいくらになるか確定しておらず、回収の成果次第で変動する。 |
手続きの違い | 1. 利用者が保有する売掛金をファクタリング会社へ売却する。 2. 審査後、手数料を控除した買取代金がファクタリング会社から支払われる。 | 1. 債権を譲り渡すための契約を締結する。 2. 支払い義務のある取引先(第三債務者)へ債権が譲渡された旨を通知し、同意を得る。 3. 譲受人(譲り受けた側)が取引先から直接支払いを受ける。 |
大きな違いは、ファクタリングが「健全な売掛金を早期に資金化する資金調達手段」であるのに対し、債権譲渡は「回収困難な債権を整理・処分するための方法」である点です。
ファクタリングは、期日前の正常な売掛金を売却し、キャッシュフローを改善するために使われます。一方、債権譲渡は、支払いが滞った不良債権を専門業者に譲渡して回収負担を軽減するためのものです。
さらに、ファクタリングでは、契約時に「売掛金の額面から手数料を差し引いた金額」が確実に受け取れます。受け取る金額がはっきりしているため、資金繰りを計画的に進めやすいのが特徴です。
一方、債権譲渡の場合は、回収状況によって最終的な受取額が変わることが多く、契約時には正確な金額がわかりません。場合によっては、ほとんど現金化できないリスクもあります。
給与ファクタリングに注意
悪質業者以外で注意しなければいけないのは、給与ファクタリングです。
給与ファクタリングとは、給与を債権として買い取ってもらい給料日前に現金化するサービスなので、貸金業にあたるとされています。
このため、貸金業登録せずに給与ファクタリングを行う業者は闇金業者であり、違法です。
金融庁でも注意を呼びかけているとおり、法外な手数料をとられたり悪質な取り立ての被害にあったりする恐れがあるので、利用してはいけません。
ファクタリング会社も大手・人気のところなら安心!おすすめ3選
ファクタリング会社は数多くありますが、大手なら実績もあるため安心して利用できます。
ここからは、大手で人気も高い3社を紹介します。
どこも実績があり安心して利用できるので、資金調達の際の参考にしてみてください。
PMGファクタリング:審査&見積もりは最短20分!法人におすすめ
出典:PMGファクタリング
PMGファクタリングは、買取件数を毎月1,500件以上も取り扱っている人気のファクタリングです。
50万円の小額から、最大2億円までと幅広く対応してくれます。少し足りないときも、大金が必要になっても相談できる頼もしい存在といえるでしょう。
最短2時間のスピード入金も可能なので、ぜひ無料で相談してみてください。
手数料 | 要問い合わせ |
利用可能額 | 上限なし |
入金スピード | 最短2時間 |
契約方法 | 2社間と3社間から選べる |
個人事業主 | 可 |
オンライン完結 | 可 |
ファクタリング手数料2.0%~「アクセルファクター」
画像引用:アクセルファクター
アクセルファクターには、年間相談件数が18,000件以上、これまでの買取申込額は350億円弱の実績があります。
最短即日の入金に対応しており、急ぎでの資金調達が可能です。
審査通過率が93%と高い水準になっているので、他のファクタリング会社で審査に通らなかった人でも、一度相談してみるのがおすすめです。
利用対象者 | 法人・個人 |
利用限度額 | 30万円~1億円 |
手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
契約の種類 | 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング |
オンライン手続き | 可能 |
ファクタリング手数料1%~「QuQuMo online」
画像引用:QuQuMo online
少しでも早く資金が必要な人におすすめなのが、QuQuMo onlineです。WEB完結により来店・面談が不要、申込から最速2時間での入金が可能です。
契約締結は弁護士ドットコムが監修したクラウドサインを使うため、情報が外部に漏れる心配もありません。
手数料は1%~と低コストで利用できるので、費用とスピードを重視したい人にぴったりです。
利用対象者 | 法人、個人事業主、フリーランス |
買取可能額 | 上限なし |
手数料 | 1%~ |
入金スピード | 最短2時間 |
契約の種類 | 2社間ファクタリング |
オンライン手続き | 可能 |
ファクタリングの取り立てが心配なら他の方法もあり
先ほど紹介したような大手のファクタリング会社であれば、悪質な取り立ての心配はありません。しかし、それでも取り立てが心配な人には、他の資金調達法もあります。
- 法人ならビジネスローン
- 個人事業主ならカードローン
- 日本政策金融公庫の融資制度
法人ならビジネスローン
ビジネスローンは、開業資金や運転資金、設備資金などの融資が受けられるサービスです。多くのビジネスローンは、原則として無担保で借りられるのが特徴です。
ビジネスローンを扱う金融機関には、銀行・信販会社・消費者金融等があり、審査の厳しさや融資の早さ、金利がそれぞれ異なります。
銀行のビジネスローンは審査が厳しく、融資までに時間がかかる傾向にありますが、金利が低いので出費を抑えられます。
一方で、信販会社や消費者金融は銀行よりも金利は高めですが、即日融資に対応しているところが多いため、急ぎで融資してほしい人におすすめです。
以下のビジネスローン2社から、自分の状況と目的にあったものを選択してみてください。
【おすすめのビジネスローン】
年利 | 特徴 | |
アクト・ウィル | 7.50% 〜 15.00% | 事業拡大・債務返済・つなぎ融資・設備投資 最大1億円まで融資可能。来店不要で全国即日対応可能。 |
キャレント | 7.8~18.0% | 14時までの手続きで即日振込可能。保証人・担保不要。 |
個人事業主ならカードローン
個人事業主なら、消費者金融のカードローンがおすすめです。カードローンは使途自由な商品が多く、事業資金に使えるものもあります。
即日融資に対応している消費者金融も多いので、素早い資金調達が期待できます。
以下の4社はWEB完結可能なうえ、即日融資に対応しているので、急いで資金調達したい個人事業主は検討してみてください。
【おすすめのカードローン】
消費者金融 | 実質年率 | 上限金利 | 無利息期間 | 融資スピード |
プロミス | 4.5%~17.8% | 17.8% | あり (初回30日間)※1 | 最短3分※2 |
アイフル(※5) | 3.0%~18.0% | 18.0% | あり (初回最大30日間) | 最短18分※2 |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% | 18.0% | なし | 最短30分※3 |
アコム | 3.0%~18.0% | 18.0% | あり (初回最大30日間) | 最短20分※4 |
※1:メールアドレス登録とWEB明細利用の登録が必要です。※2:お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。※3:※申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。※4:お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。※5:①ご利用限度額50万円超、または他社を含めた借り入れ金額が100万円超の場合は源泉徴収票など収入を証明するものが必要です。②お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。
※1:ご利用限度額50万円超、または他社を含めた借り入れ金額が100万円超の場合は源泉徴収票など収入を証明するものが必要です。
※2:お申込み時間や審査状況によりご希望にそえない場合があります。
※貸付条件※———————————————————————
■商号:アイフル株式会社
■登録番号:近畿財務局長(14)第00218号
■貸付利率:3.0%~18.0%(実質年率)
■遅延損害金:20.0%(実質年率)
■契約限度額または貸付金額:800万円以内(要審査)
■返済方式:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
■返済期間・回数:借入直後最長14年6ヶ月(1~151回)
■担保・連帯保証人:不要
日本政策金融公庫の融資制度
日本政策金融公庫は、国が100%出資する金融機関です。中小企業や小規模事業者、農林漁業者など、事業に取り組む人への融資を行っています。
日本政策金融公庫で融資を受ける手順は次のとおりです。
- 公式サイトから問い合わせる
- 必要書類を提出する
- 最寄りの支店で面談を受ける
- 審査が行われる
- 審査に通ったら融資を受けられる
日本政策金融公庫は銀行などの金利より低く、固定金利なのがメリットです。
返済計画が立てやすい融資制度ですが、融資を受けるまでの手順は多いため、時間がかかる点に気を付けましょう。
ファクタリングの取り立てに関するよくある質問(FAQ)
最後に、ファクタリングの取り立てに関するよくある質問を紹介します。
Q. 個人事業主でも利用できますか?
A.はい、利用可能です。
多くのファクタリング会社では、個人事業主やフリーランスの方にも対応しています。ただし、なかには法人のみを対象としている会社もあるため、申し込む前に対応可否を確認しておくと安心です。
Q. 赤字決算でも審査に通りますか?
A.はい、通る可能性は十分にあります。
ファクタリングでは、審査の際に重視されるのは利用者自身の財務状況ではなく、「売掛先(取引先)の信用力」です。
そのため、たとえ赤字決算であっても、売掛先がしっかりとした企業であれば、審査を通過するケースは多くあります。税金の滞納がある場合でも、まずは相談してみるのがよいでしょう。
Q. 債権譲渡登記は必要ですか?
A.場合によっては必要になります。
2社間ファクタリングでは、債権譲渡登記を「必須」としている会社もあれば、「登記留保(登記なし)」に対応している会社もあります。
登記を行うことで第三者に対して権利を主張できますが、司法書士への費用が発生するため、コストがかかる点に注意が必要です。
費用を抑えたい場合は、登記不要の会社(QuQuMo onlineなど)を選ぶのも一つの方法です。
Q. 違法な取り立てにあったら、どこに相談すればいいですか?
A.すぐに警察へ相談してください。
脅迫や暴力的な取り立ては明確な犯罪行為です。身の危険を感じた場合は、ためらわずに警察へ連絡しましょう。
また、契約内容に不当な点があると感じた場合は、弁護士や司法書士などの法律の専門家、またはお近くの国民生活センターに相談することをおすすめします。
まとめ
ファクタリングの取り立てはやばくありません。やばい取り立てがあるとすれば、悪質業者によるものだけです。
実績のある大手ファクタリング会社なら、悪質な取り立ては行わないので安心して利用できます。
それでも取り立てが不安な人は、貸金業法で取り立てが制限されているビジネスローンやカードローンを検討してみましょう。
安全かつ確実に資金調達できるように本記事を参考にして、自分の目的や条件にあった方法を選んでみてください。